仮にも自分の婚約者にあのように婚約破棄を言い渡されて、強く立ち向かうことができるだろうかとエヴァンは思った。
そんな時に彼の脳内に彼女とミカエラのやり取りが思い起こされる。
王族の住居スペースである第二王宮の廊下を歩いていたエヴァンの耳に、突然兄の怒鳴り声が届いてきた。
「お前は俺を疑うのか!?」
(兄上の声……?)
エヴァンはすぐさま柱の陰に隠れて声のした部屋を覗く。
するとそこには兄の外に兄の婚約者で自身の幼馴染でもあるリディの姿あった。
「ミカエラ殿下、どうか国庫金に手を付けるのはおやめください」
「そんなことはしていない!」
ミカエラが腕を組みながら強く床を踏みしめる。
彼女を脅すようなその素振りにもリディは屈しなかった。
「私はあなたにもう一度やり直してほしいのです。国民のためにならない、未来の国王として相応しくない行動はこれ以上おやめください」
「くどいっ!! やっていない!! お前は黙っておとなしく俺の隣にいればいいんだ!!」
そう言って彼女のもとを去っていく。
「ミカエラ殿下っ!!」
そんな時に彼の脳内に彼女とミカエラのやり取りが思い起こされる。
王族の住居スペースである第二王宮の廊下を歩いていたエヴァンの耳に、突然兄の怒鳴り声が届いてきた。
「お前は俺を疑うのか!?」
(兄上の声……?)
エヴァンはすぐさま柱の陰に隠れて声のした部屋を覗く。
するとそこには兄の外に兄の婚約者で自身の幼馴染でもあるリディの姿あった。
「ミカエラ殿下、どうか国庫金に手を付けるのはおやめください」
「そんなことはしていない!」
ミカエラが腕を組みながら強く床を踏みしめる。
彼女を脅すようなその素振りにもリディは屈しなかった。
「私はあなたにもう一度やり直してほしいのです。国民のためにならない、未来の国王として相応しくない行動はこれ以上おやめください」
「くどいっ!! やっていない!! お前は黙っておとなしく俺の隣にいればいいんだ!!」
そう言って彼女のもとを去っていく。
「ミカエラ殿下っ!!」



