あきれるくらいそばにいて


未来の部屋は相変わらずシンプルで、でもちょっとしたお洒落な小物が飾ってあったり、選ぶものにセンスを感じる場面が今までにいくつかあった。

「葉月、何か食べた?」
「ううん、食べてない。」
「じゃあ、ピザでも頼むか!」

未来はそう言うと、スマホを取り出し、わたしの意見も聞きながらネットでピザを注文した。

わたしはソファーに座りながら、居間を見回していると、わたしはある物を見つけてしまい、「あっ。」と声を漏らした。

未来はわたしの声に反応し、わたしの視線の先を見ると、「うわっ!」と言って慌てて、わたしが見つけたある物を手に取り、自分の後ろに隠したのだった。

「それ、、、まだ飾ってたの?」

わたしが半分笑いながらそう言うと、未来は恥ずかしそうに「だって、、、貴重なものだから。」と言った。

わたしはソファーから立ち上がり、未来に近付いて行くと、手を出して「見せて?」と言った。

未来は恥ずかしそうにしながらも、自分の後ろに隠したそれをわたしの手の上に乗せた。

わたしはそれを見て、「懐かしい、、、」と呟く。

わたしが見つけ、未来が隠したそれは、まだわたしたちが学生の頃に付き合っていた時の写真だった。

写真嫌いなわたしが唯一、笑顔で撮れた写真で、未来はそれを「貴重な写真だから!」と当時から部屋に飾っていたのだ。