あきれるくらいそばにいて


その夜、わたしたちは食事をしてワインを飲みながら、仕事の話や懐かしい話に花を咲かせ、久しぶりに楽しい時間を過ごした。

未来は21時くらいに「また明日な!」と8階の自宅へと帰って行った。

わたしも「また明日ね。」と小さく手を振って見送った。

未来を見送った後、わたしは片付けをしながら、さっきまでの未来との時間を思い出していた。

やっぱり未来のそばに居ると落ち着く。
未来と一緒に居ると、楽しい。

まるで、いつも孤独で表情もないわたしと別人のようだと、わたし自身が思った。

でも、、、わたしはもう恋愛を諦めた人間だ。

ダメダメ、、、

わたしは再び未来への想いを募らせそうな自分自身の気持ちをグッと抑えながら、食器を洗っていた。

すると、スマホが鳴った。
この鳴り方はLINEだ。

わたしは一度手を止め、タオルで手を拭くと、テーブルの上に置いてあったスマホに手を伸ばした。

スマホの画面を見ると、"新着1件"となっており、LINEの送り主は母だった。

{ 葉月、久しぶり。元気?お父さんが葉月に会いたいって言ってるんだけど。)

母からのLINE内容にわたしは、すぐにLINEを閉じた。

お母さん、何言ってるの?
わたしがお父さんにされていた事を知っていて、会いたいと思ってるの?

父と母は、わたしが高1の時に離婚している。

それでやっと父の恐怖から解放されたのに、、、
また会いたいわけないじゃない。