――…



「では!優勝を祝して!乾杯!」

「「「「「かんぱーい!!」」」」」



南雲先輩の乾杯の音頭(おんど)に
私達は揃って、紙コップを掲げて応えた



「まさか本当に優勝できるとはね」

「むくのおかげだな」

「うん。すごいよ、むくちゃん」



先輩達から向けられる賛辞に
私は、くすぐったい気持ちになりながらも
笑顔を返す



「むく、お肉たくさん食べな
津嶋君が焼いてくれるから」

「任せろ!本日の功労者は労わらねーとな!」



杏里の言葉に
持っていたトングを強く握って見せ、頷く津嶋君

ふたりも、とっても上機嫌

にこにこと満面の笑みを浮かべて
私を持ち上げる







トレジャーハンティング

私達のグループは見事、優勝を果たした


終了時間ぎりぎりに、私が見つけた宝箱には
あらかじめ告知されていた通り
たくさんコインが入っていて


その宝箱をゲットしたことで
最下位だった私達のグループは
どたんばで、一発逆転し


念願の、無料券を手に入れる事ができた