「あれ?先輩達、もうひとりの先輩は…?」



プリントには6人組10グループと記されていた

ひとり、メンバーが足りない事に
気づいた津嶋君は
きょろきょろと辺りを見渡す



「寝坊したんだと
そろそろ来るはずなんだけどな…」

「わりぃ~!遅れた~!!」

「噂をすれば」



声をあげながら
駆け足でこちらへやってくる人がいる

その人を見て
南雲先輩と春山先輩は苦笑を浮かべる



「やー…まいったまいった」

「だから、早く寝ろって言っただろ」

「面目ない」

「ほら、後輩ちゃん達に自己紹介」



南雲先輩と春山先輩にお説教された後
その人は、私達に体を向けた



「遅れてごめん。2年の比嘉(ひが)たつみ
今日はよろしく」



申し訳なさそうに眉を下げ
両手を合わせ、苦笑しながら
比嘉先輩は私達に謝罪する



「壮介に杏里、むくだ」



南雲先輩が
比嘉先輩に私達を紹介してくれた