きみの本気は分かりづらい

ほどなくして
正式に発表された交流会のお知らせ


一泊二日の宿泊交流

その内容は様々だけど
思いが届いたのか
がっつりスポーツ系のものはなかった

ただ…



「噂通り、学校にお泊まりだって」

「メインの内容も
トレジャーハンティングだってよ
学校の敷地内に隠されたコインを探して
その枚数を競うゲーム…宝探し的な感じか」

「わっ、夜は肝試しだって!やったぁ!」



杏里がハイテンションで口にした
『肝試し』の言葉に
私の体はぴくりと反応する



「あ……ご、ごめん、むく…」



ホームルームで配られたプリントを眺めて
ずーん…と、暗い表情を浮かべる私に

杏里は、はっとした様子で口を押さえて
焦ったように謝りながら、窺うように顔を覗き込む



「……ううん、大丈夫」

「まあ、でも
これ、メインイベントではないし
無理に出なくても、大丈夫なやつだと思うぞ」

「そ、そうだね!絶対に出ろ、なんて
言われないと思うし、大丈夫だよ。むく」



津嶋君のフォローに
すかさず便乗して、杏里は強く頷く