きみの本気は分かりづらい

「…」



ゆう兄も、きっと
それを予想して、あえて口にした

私がすごく心配してるから
不安そうな声を出したから

なごませようとして


だから


無言で、布団をめくって
ぽすりと隣に横になった私に、面食らっていた



浮かべていた笑顔を消して
ぱちくりと、目を瞬かせるゆう兄



それから



「……むくちゃんってさ
弱ってる人に、甘いよね」



不意をつかれた表情のまま
隣で、そのまま
逃げずに、じっとしている私に視線を向ける



「…これは、私のせいだもん」

「むくちゃんのせいではないけど
でも、そうだな…
甘やかしてくれるならさ」



「ちょっとだけ、抱き締めてもいい?」



罪悪感から、身を縮こませ
小さく言葉を返す

慰めるように私の頭を撫でて
ゆう兄は甘えるような口調で聞いてくる



「…」



答える代わりに
ゆう兄の胸元に身を寄せれば

ゆう兄が小さく笑う気配がして


そのまま、優しく抱き締められる



……やっぱり、体温高い



熱すぎるゆう兄の体温に
顔をしかめながらも

そっと、目線を上げれば

満たされたように笑うゆう兄に
なんとも言えない気持ちが湧く