とんでもない発言をするゆう兄に
私の顔は更に熱くなる

もうすでに
心をめちゃくちゃに乱されまくっていた私は
ポーカーフェイスを作る余裕すらない



「今だって、ちゃんと
むくちゃんの、気持ちが落ち着くまで待ってる」

「……やだって答えたら、ゆう兄どうするの?」

「言ったでしょ?
『はい』か『イエス』以外、受け付けない」



「むくちゃんは、俺に捕まるしかないの
早く諦めて」



声音は優しいけど
どこか、有無を言わせない圧がある

優しい笑顔で、私を脅すゆう兄




「…」



……諦めるもなにも


私はもう、ずっと
何年も前から、ゆう兄が好きなんだって…


その悪そうな顔を
戸惑いながら見つめつつも

重大な勘違をしているゆう兄に
声を大にして、言い返してやりたくなる


さっきも
『ようやく意識した?』とか言ってたけど…


ずっと意識してました!こっちは!!


普段から、あんなべたべたされて
全く意識しない女の子なんているわけないよ!!


ゆう兄のばか!!!