「…」



……気付いたら


私は、ベッドに押し倒されていた



「………ゆう、兄……?」

「むくちゃんは、俺のでしょ?」

「…」

「俺以外のものにはならないよね?」

「…」



唖然とする私を見下ろして
ゆう兄は、いつもよりも少し低い声で
確かめるように言葉を落とす


疑問符をつけたくせに
それ以外の答えは許さないと言わんばかりに


ぎゅっと私の手首を掴んで

まるで、甘く脅すような表情と声で




……。




突然の出来事に
最初こそ、放心していたものの




………………ひどい




段々と、心に湧いてきたのは悲しみと怒り