きみの本気は分かりづらい

緊張しながら、かけた電話は
呼び出し音が何回か続いた後、繋がった



『はい』

「…あ、津嶋君？」

『おー、篠原。どした？』



連絡先は交換していたけど
お互い、たまにメッセージを送る程度

こうやって電話をかけたのは今日が始めて

だから

電話越しの津嶋君は少し驚いていた



「あの、今日の……告白の返事なんだけど…」

『返事いらないって言ったのに
律儀だな。篠原は』

「……告白してくれたのは、嬉しかったから」

『ははっ。そりゃ、ありがたい言葉』

「だから…」

『おう』



津嶋君の望む言葉は返せない

津嶋君も、それをちゃんと解ってくれてる


それでも


変わらず
明るい声で相づちを打って

嫌がらず
ちゃんと私の言葉を聞いてくれる


そんな、優しい人に


同じ想いを返せないことに
胸が苦しくなりながらも



私は




「あのね、私…」