「この辺でいい?」
「………ん」
「俺、まだ起きてるから
むくちゃんは安心して寝て」
「…ありがとう」
「どういたしまして」
私の布団を畳の上におろして
軽く整えてくれた後
ゆう兄はそう言って
自分の布団にうつ伏せになって
枕元に置いてあった本を読み始めた
「…」
私も布団に横になる
………さっきまで、あんなに怖かったのに
隣に人の気配があること
ほんのり灯る行灯の光に、気持ちが和らぐ
「…」
恐怖は薄れたけど
眠気が訪れる気配はなくて
横になったまま
ぼんやり、本を読んでるゆう兄を見つめた
「まだ怖い?」
視線に気づいたゆう兄が
その意味を勘違いして聞いてきた
答える前に、ゆう兄は
安心させるような笑顔を浮かべて、言葉を続けた
「大丈夫だよ。前も言ったでしょ?
おばけが出ても、守るからって」
……。
………他人から
馬鹿にされるようなことでも
ゆう兄だけは
馬鹿にしないで聞いてくれる
私がそれを信じるなら
ゆう兄も、それを信じて
こんな風に、寄り添ってくれる
私が不安がったり
怖がる素振りを見せれば
こんな風に、守ろうとする
………昔から、そう
今も、変わらないんだ
「………ん」
「俺、まだ起きてるから
むくちゃんは安心して寝て」
「…ありがとう」
「どういたしまして」
私の布団を畳の上におろして
軽く整えてくれた後
ゆう兄はそう言って
自分の布団にうつ伏せになって
枕元に置いてあった本を読み始めた
「…」
私も布団に横になる
………さっきまで、あんなに怖かったのに
隣に人の気配があること
ほんのり灯る行灯の光に、気持ちが和らぐ
「…」
恐怖は薄れたけど
眠気が訪れる気配はなくて
横になったまま
ぼんやり、本を読んでるゆう兄を見つめた
「まだ怖い?」
視線に気づいたゆう兄が
その意味を勘違いして聞いてきた
答える前に、ゆう兄は
安心させるような笑顔を浮かべて、言葉を続けた
「大丈夫だよ。前も言ったでしょ?
おばけが出ても、守るからって」
……。
………他人から
馬鹿にされるようなことでも
ゆう兄だけは
馬鹿にしないで聞いてくれる
私がそれを信じるなら
ゆう兄も、それを信じて
こんな風に、寄り添ってくれる
私が不安がったり
怖がる素振りを見せれば
こんな風に、守ろうとする
………昔から、そう
今も、変わらないんだ


