「そういや、篠原。
相川先輩とは、どんな感じ?」

「返事できた?」



ぽかぽかと
あたたかい日射しが降り注ぐ中庭で

ベンチに並んで座って、お昼を食べていた私達



先にお弁当を完食していた津嶋君が
おもむろに、そんな言葉を投げかけてきた

同じく

『その後』が気になっていた様子の
杏里も、その話に乗る



「…」



ふたりから向けられる関心の眼差しに

私は、口に入れようとしていたパンを
そっと、下ろし

ほんの少し、うつむいた





交流会も終わって
いつもの日常に戻った


ようやく、お役目から解放されたゆう兄は
また私のもとへやってくるようになった


登下校も、お昼も、休みの日も
前みたいに、また一緒に過ごすようになって



距離は保ちつつも

相変わらず、「好き」を全面に出してくるゆう兄



変わらない笑顔と、優しさ




……だけど