「えー?なになに
むくちゃん、かわいい~っ」

「面白そうだから
今から相川悠を連れてこよう」

「そうしよう」

「!や、やめてください…っ!
杏里、津嶋君、笑ってないで助けて…っ」



いそいそと
ゆう兄がいる実行委員会のグループのもとへ
向かおうとする比嘉先輩と南雲先輩

その服を慌てて掴んで引き留めながら
私は、ふたりに助けを求める



「ふぁんはれ~、むく」

「ふぁいほ!」



さっきは庇ってくれたのに
すっかり食事に夢中のふたりは
お肉をもぐもぐと頬張りながら、私にエールを送る



「そ、そんなぁ…っ」



情けない声を上げながら
私はひとりで、暴走する先輩達を止める羽目になった