……本当にそう


確認したわけじゃないけど
宝箱をあの場所を隠したのは
ほぼ100%、ゆう兄で間違いない


遅かれ早かれ
私が気付く場所に隠すあたり


ゆう兄は本当に、私に甘い




「むくは相川と仲がいいんだな」

「幼なじみです」

「ああ、なるほど…
むくちゃんが、そうだったんだね」



南雲先輩に返した言葉に
春山先輩は、合点が言った
と言わんばかりの表情を浮かべた



「?」



その言葉の意味が分からず、首を傾げると

津嶋君と一緒に
食材を焼いてくれていた比嘉先輩が
補足するように口を開く



「二年の間では、結構有名なんだよ
あの相川悠が、惚れ込んでる女の子がいるって」

「相手は、ひとつ年下の幼なじみの女の子
って事しか、私達は知らなかったけど…」

「かなり、熱烈なアプローチされてるんだって?」



先輩達は3人揃って
にやにやと、からかうような笑顔を私に向ける



「…」



思いもよらぬ人達からの
思いもよらぬ攻撃に
私は言葉を失い、顔を赤く染める