現在

メインイベントである
トレジャーハンティングも終わり

ようやく

みんなが、待ちに待っていたバーベキューの時間


おなかがペコペコだったのか
目の色を変えて、食事にかじりつくグループや

和やかに会話を楽しむグループ

火加減を間違えたのか
食材を焦がして、慌てているグループ…等


グラウンドで
各グループがそれぞれ
バーベキューを満喫する中


私達も、優勝の余韻に浸りながら
バーベキューを楽しんでいた



「でも、あれだね
やっぱり、悠先輩はむくに甘いね」

「そう思う」



津嶋君から受け取った紙皿を
私に手渡しながら、杏里はくすりと笑う

受け取った紙皿には
山のように盛られたお肉

二重の意味で苦笑を浮かべながら
私はその言葉に頷いた



そもそも、私があの宝箱を見つけられたのは
ゆう兄がヒントをくれたから


ヒント自体は、あの後すぐに
他の参加者にも、報せがあったみたいだけど…



「篠原のお気に入りの場所に
隠されてたんだろ?」

「むくに、見つけてくださいって
言ってるようなものだもん」