きみの本気は分かりづらい

ピピピッ


ピピピピッ



耳元で、繰り返し
スマホのアラーム音が響く


上半身を起こして
ぼんやりした目でスマホを眺め
アラームをオフにして

もう一度、枕にダイブしようとした時


すぐそばで、微笑みながら
私を見つめていたその人と、ぱちりと視線が合う



「…」

「おはよ」



ベッドに肩肘をついて
愛でるように私を見ている



「そろそろ起きなきゃ遅刻しちゃうよ?」

「…」

「それとも、今日はこのままサボっちゃう?」



寝ぼけ眼で見返せば
伸びてきた手が、私のほっぺたに触れる



………。



その感触に、段々と意識が覚醒してきた私は…




「………………い」

「い?」

「いやーーーー!!!」




勢い良く、その人の整った顔に
平手打ちをかました