恵まれ過ぎなぐらい恵まれてる。
なのに、私まで甘えてお世話になってたらいけない。
それに気づけるまで成長した私は、ひとりで留守番ができるようにもなってた。
だから、もう神山さんの家には行かないようにした。
秀くんのことも、お母さんと同じように『秀一郎さん』って呼ぶようにした。
会わなくなったから、秀一郎さんは今まで知るはずもなかったんだけど。
こんなこと、秀一郎さんに上手く説明できっこない。
誤魔化して、『いつからかは忘れましたけど、お母さんに合わせて何となくです』って返信しておいた。
そうしたら、な〜んと!
さらに『敬語もやめてほしいんだけど』って来ちゃった!
確かに、同じ学校の同じ学年同士で敬語っておかしいかも……
だけど、私には『秀くん』呼びもタメ語も難しいよ〜!
うわ〜ん、どうしよう⁉︎



