お母さん、ひどいよ。

昨日のうちに教えておいてくれればよかったのに!

って、秀一郎さんが同じ中学ってことも内緒にしてたお母さんに、そんなこと期待してもムダか……


秀一郎さんは『琴ちゃんと同じ中学に通うことになったんだし、ゆっくり話したかったんだけど、学校だと逃げるでしょ』って言ってたけど、それは正解!

いくら中学が同じでも、秀一郎さんと私ではやっぱり階級が違うって感じてた。


でも、だからって、いきなり家にいなくたってよくない?

前もって教えてもらってても、家なら逃げたりしなかったよ。

特に寝起きの秀一郎さんは止めてほしかった!


ところで、雇い主の息子を家に招待なんて、していいもの?

秀一郎さんが『琴ちゃんと話したくて、ゆりさんに頼んだ』って言ってたから、お母さんの立場では断れなかった?

でも、お母さんの言ってた、『休日だから、お母さんのお友達として、お好み焼きパーティーに誘った』っていうのも、本当な気がする。

今日のお母さんは、いつも以上に楽しそうだったもん。