あっ… また、忘れた… 「涼ちゃん!」 後ろを振り向くと、狭い数学準備室のドアの所に独りの女の子が立っていた。 「あっ…ごめん!朝バタバタしてたからさ」 俺−佐原涼のイトコでここの高校の生徒の絢が、青色の袋を持って立っている。 「もう、忘れないでよね!」 不機嫌な絢が俺を睨んだ。荒々しく袋を俺に渡した。 マジで機嫌悪いな… 絢から渡されたのは弁当。 「はぁ〜」 お菓子で機嫌直してもらうか…