過保護なお兄ちゃんたち

「はぁ〜…。」


憂鬱だけど病院受診の時間が迫っている。


「そろそろ行かなくちゃ…。」


いや、行かなくてもいいかな…?


でも、受診しなかったことが蒼兄にバレて怒られるのが1番怖い。私はお兄ちゃんが3人いるけれど、2番目の蒼兄を1番恐れている。厳しいんだもん。


「行きますか…。」


ものすごく憂鬱だけど支度をして家を出る。
外はどんより曇っていて、さらに気持ちが落ち込む。


実は、今まで受診のときは誰かしら一緒に来てくれた。だけど、1人で受診するのは今日が初めてなのだ。


もしも今日の受診をサボったら、今後また誰かに強制的に連れていかれることになると思う。今日の私はお兄ちゃんたちに試されているのだ。