過保護なお兄ちゃんたち

見かねた蒼兄が立ち上がる。ちょっとくらい心の準備する時間くれても良くない?


「…はーい」


蒼兄に急かされて渋々ベッドに横になる。


蒼「ん、偉いぞ。」


蒼兄が大きな手で頭を撫でてくれる。


真兄が血液検査の道具を持ってこっちに近づいてくる。道具準備するの早すぎる!


「嫌だよ…グス」


血液検査が嫌すぎて、やる前からボロボロと涙が出てくる。


蒼「うん、嫌だな。すぐ終わるから大丈夫だよ。」


真兄が私の腕をまくり、駆血帯を巻いて血管を探している。真兄が私の腕に触れるたびビクビクしてしまう。