「…とにかく、どうしたらいいか考えよう。
…荷物も、全部盗られてるみたいだし。」
「え?」
的場のその言葉で、奈美は、自分のバッグが無い事に気付いた。
「くそ…っ
せめて携帯さえあれば…。」
要が床を拳で叩きながら言った。
窓も無いし、扉も開かない…。
完全な密室に閉じ込められた9人は途方に暮れた。
気づけば、室内は凍えるように寒い。
吐く息も白かった。
奈美の体は意識していないのに、ガタガタと震えていた。
それに気付いた武彦は奈美を更に自分に近づけるように体を寄せた。
ドキッとしたが、恥ずかしがってる場合では無い。
できるだけくっついていたほうが少しでも暖かい。
紗英と要、黒田京一と笹川美羽も同じだった。
「ちょっと!
何よ。この寒さ!」
斉藤友姫が両手で自分の体を抱きしめるようにしてガタガタ震えながら不機嫌そうな声をあげた。
「…ったくっ…!!」
そんな斉藤に、的場は自分のダウンを着ろと言わんばかりに投げた。
佐伯光晴は、静かにうつ向いて膝を抱えて座ったままだ。
だが、やはり寒いのだろう。
体が小刻みに震えていた。
…荷物も、全部盗られてるみたいだし。」
「え?」
的場のその言葉で、奈美は、自分のバッグが無い事に気付いた。
「くそ…っ
せめて携帯さえあれば…。」
要が床を拳で叩きながら言った。
窓も無いし、扉も開かない…。
完全な密室に閉じ込められた9人は途方に暮れた。
気づけば、室内は凍えるように寒い。
吐く息も白かった。
奈美の体は意識していないのに、ガタガタと震えていた。
それに気付いた武彦は奈美を更に自分に近づけるように体を寄せた。
ドキッとしたが、恥ずかしがってる場合では無い。
できるだけくっついていたほうが少しでも暖かい。
紗英と要、黒田京一と笹川美羽も同じだった。
「ちょっと!
何よ。この寒さ!」
斉藤友姫が両手で自分の体を抱きしめるようにしてガタガタ震えながら不機嫌そうな声をあげた。
「…ったくっ…!!」
そんな斉藤に、的場は自分のダウンを着ろと言わんばかりに投げた。
佐伯光晴は、静かにうつ向いて膝を抱えて座ったままだ。
だが、やはり寒いのだろう。
体が小刻みに震えていた。



