「みんな…バスに乗ってたんだよな?
…誰か何か覚えてないのか?」
的場太一が部屋にいる全員を見回しながら言った。
だけど、みんな首を横に振るばかりで、誰も何が起きたのか知っている人はいなかった。
「私達…
何か事件に巻き込まれた…とか…?」
紗英が、要の手を握りしめ、震えた声で言った。
「…事件??
私達、人質…って事…?」
斉藤友姫がその場に座り込みながら、気が抜けたように言った。
でも、それならばこの状況に納得がいく。
自分達は、バスジャックにでもあったのだろうか…。
それとも、テロ…?
きっと、警察が動いてくれるはずだ…。
でも…
もしかして、その前に…。
奈美は、ぞっとして、思わず、武彦の手を握りしめていた。
「奈美ちゃん?」
武彦が奈美の顔を覗き込んだ。
「大丈夫だよ。きっと。」
武彦も奈美の手をぎゅっと握り返した。
その手は、心なしか少し震えているようだった。
…誰か何か覚えてないのか?」
的場太一が部屋にいる全員を見回しながら言った。
だけど、みんな首を横に振るばかりで、誰も何が起きたのか知っている人はいなかった。
「私達…
何か事件に巻き込まれた…とか…?」
紗英が、要の手を握りしめ、震えた声で言った。
「…事件??
私達、人質…って事…?」
斉藤友姫がその場に座り込みながら、気が抜けたように言った。
でも、それならばこの状況に納得がいく。
自分達は、バスジャックにでもあったのだろうか…。
それとも、テロ…?
きっと、警察が動いてくれるはずだ…。
でも…
もしかして、その前に…。
奈美は、ぞっとして、思わず、武彦の手を握りしめていた。
「奈美ちゃん?」
武彦が奈美の顔を覗き込んだ。
「大丈夫だよ。きっと。」
武彦も奈美の手をぎゅっと握り返した。
その手は、心なしか少し震えているようだった。



