さゆりさんの指示通り、品切れになったケーキ類の上に、sold outのシールを貼っていく。
黒板のメニュー表にも赤いチョークで線を引く。
店を見渡すと、ほぼ満席。
見たことのないお客さんがたくさんいた。
お店に来る途中、近くのホールで就職説明会があるのを見かけたから、そのせいかもしれない。
いつもより、スーツの人が多い気がする。
「お水のおかわり、いかがですか?」
「あ、はい。お願いします」
テーブルの上には、やっぱり企業からもらったような封筒。
そっか、もう就活なんだ。
私もそろそろ考えないといけないな。
BGMにしてたCDが終わる。
どんな曲がいいかな…と棚にあるCDを物色。
今日は若い人が多いから、この前買ったばかりの洋楽にしよう。
デッキの中のCDを取り出し、新しいものと取り換える。
悲しいラブソング。
でもメロディはポップで、心が浮き立つようだ。
「朋ちゃん、おかわりお願い」
「はい、今行きます」
常連のサラリーマンが私を呼ぶ。
ブレンドコーヒーのポットを持って、席へと急いだ。
初めてのお客さんたちは、一気に私を見た。
きっと朋ちゃん、とサラリーマンが呼んだからだろう。
大体みんな同じ反応をするから、予想がつく。
「今日はお客さん多いねぇ」
「おかげさまで」
「早く席空けた方がいいかい?」
「いえ、そのお仕事終わるまでゆっくりしてください」
私は机の上に広がっている書類に目配せをする。
悪いねぇ、というように肩をすぼめると、また仕事に取り掛かった。
このサラリーマンがカフェに来るときは、いつも仕事と一緒。
「会社のコーヒーより何倍もおいしいんでね」と前に話したことがある。
黒板のメニュー表にも赤いチョークで線を引く。
店を見渡すと、ほぼ満席。
見たことのないお客さんがたくさんいた。
お店に来る途中、近くのホールで就職説明会があるのを見かけたから、そのせいかもしれない。
いつもより、スーツの人が多い気がする。
「お水のおかわり、いかがですか?」
「あ、はい。お願いします」
テーブルの上には、やっぱり企業からもらったような封筒。
そっか、もう就活なんだ。
私もそろそろ考えないといけないな。
BGMにしてたCDが終わる。
どんな曲がいいかな…と棚にあるCDを物色。
今日は若い人が多いから、この前買ったばかりの洋楽にしよう。
デッキの中のCDを取り出し、新しいものと取り換える。
悲しいラブソング。
でもメロディはポップで、心が浮き立つようだ。
「朋ちゃん、おかわりお願い」
「はい、今行きます」
常連のサラリーマンが私を呼ぶ。
ブレンドコーヒーのポットを持って、席へと急いだ。
初めてのお客さんたちは、一気に私を見た。
きっと朋ちゃん、とサラリーマンが呼んだからだろう。
大体みんな同じ反応をするから、予想がつく。
「今日はお客さん多いねぇ」
「おかげさまで」
「早く席空けた方がいいかい?」
「いえ、そのお仕事終わるまでゆっくりしてください」
私は机の上に広がっている書類に目配せをする。
悪いねぇ、というように肩をすぼめると、また仕事に取り掛かった。
このサラリーマンがカフェに来るときは、いつも仕事と一緒。
「会社のコーヒーより何倍もおいしいんでね」と前に話したことがある。
