この恋、遊びにつき。

電車の中でさゆりさんにメールを返す。


-今電車乗りました。
 あと10分くらいでつくと思います。
 そんなにお店混んでるの?

 朋子



-よかったー!ありがとう!
 詳しいことはお店で。

 さゆり




こうやって突然呼ばれることはよくある。
そんなに悪い気はしない。
だって頼られてるってことだから。

それにカフェの仕事は楽しい。
コーヒーの匂いと、さゆりさんが作るスイーツの香り。
りえさんが選ぶ、最高のBGM。
思い思いの時間を過ごすお客さん。

その風景を眺めるのが大好き。

ここには幸せの空気が流れてる。
その空気の中に私もいる。


お店の裏口からロッカールームに入って、急いで着替える。
白いシャツに黒のパンツ。
髪はひとつに束ねて、黒のエプロンをつける。
すこしメイクを直して、そのままキッチンへ向かった。



「さゆりさーん」

「あ、朋ちゃん!急にごめんね。フロア任せていい?」

「うん、了解」

「ここに書いてるの、品切れだからメニュー変えて。これからまた作るから」

「分かった」