この恋、遊びにつき。

「いらっしゃい…あれ、悠じゃないか!」

「お久しぶりです」


カフェの店員は中山さんを見た後、私に視線を移した。
少し驚いた顔をしたけど、すぐに状況を把握したようで、席に案内してくれた。


「カフェオレふたつ」


中山さんが注文する。



「この店、大学の先輩がやってるんだ。朋ちゃんの店に比べたらちょっとごちゃついてるけど、味は結構いいんだよ」

「悠…今度覚えとけよ」



そういってテーブルにカフェオレが置かれた。
一口飲むと、私のだけはちみつが入っていたようで甘かった。
すごくやさしい甘さだった。



「涙の原因は、例の彼?」

「…私がダメなんです。忘れられなくて」

「そんなすぐ忘れられるものじゃないさ」

「いつまでも、捕われていたくないんです。もう叶わないから」

「どうしてそう思うの?」

「…結婚するから」

「…だから?」

「え…?」

「結婚したら、もう終わりなの?」




何いってるの、この人。



私がぽかんとした表情をしていると中山さんが続けた。