あなたでよかった


そして、マタニティフォト撮影当日。

紗雪はフリルが入った白いチューブトップにフレアスカートを履き、花冠を頭の上に乗せた。

灯也も紗雪に合わせて白いシャツに、白い細身のパンツを履き、元々のスタイルの良さが際立っていた。

撮影は、お腹が冷えないよう温かい室内で行われた。

紗雪を灯也が後ろから抱きしめる形で、二人でお腹に手を当てている写真や、灯也が紗雪のお腹にキスをしている写真などを撮ってもらった。

幸せに満ち溢れた和やかな個室スタジオにスタッフたちも皆、笑顔で無事に撮影は終了。

その日撮影された写真は、一ヵ月後に届く予定だ。

「写真届くの楽しみだね。」
「そうだな。」

そんな紗雪も無事に妊娠9ヵ月に入り、早めの産休に入ることになった。

紗雪は臨月ギリギリまで働くつもりでいたのだが、蔦野店長が「自分の身体と赤ちゃんを第一に考えなさい。」と早めの産休を勧めてくれたのだ。

この時期から、少しお腹が張りやすくなってきた紗雪は、身体を休ませながら家事を゙しては、灯也の帰りを待つ毎日になり、灯也は帰宅してお風呂上がりに紗雪の脚をマッサージするのが日課になった。

紗雪は毎日元気な胎動を感じ、時には痛い程の元気さに「いてててっ。」と言うことがある為、灯也はその度に「大丈夫?!」と心配をして「こんなに元気なら男の子かもね。」なんて会話をするようになった。

そして、妊娠37週目の正期産に入ったばかりの時だった。