その日の夜、二人は向かい合いながらベッドに横になった。
鼻が触れる程の距離で見つめ合う灯也と紗雪。
灯也は紗雪の髪の毛を耳に掛けると、「本当にいいの?」と訊いた。
「灯也さんとなら、怖くありません。」
紗雪の答えに灯也は微笑むと、紗雪の頬に手を添え、唇を重ねた。
最初は優しく短く、次第に深く長く口付けを交わし、灯也は紗雪の上に覆い被さった。
紗雪は灯也の首に腕を回し、灯也の口付けを受け入れる。
そして、長い口付けの後、そっと唇を離すと二人は額をつけ、見つめ合いながら微笑んだ。
それからは、再び口付けを交わしながら、お互いを求め合うように本能のままに動いた。
紗雪を抱きしめながら、動く灯也の腰つきを滑らかで優しく、紗雪は快楽の中で吐息を漏らしながら灯也にしがみついていた。
「紗雪、好きだよ。」
「わたしも、、、好きです。」
初めて身体を重ねる二人は、お互いに一つになる幸せを感じながら、心も身体も満たされていった。
そして最後、紗雪は「ぁあ、もうダメっ、、、」と声を漏らし身体を反らすと、灯也も「俺も、、、」と呟きながら、ほぼ同時に二人は果て、息を切らしながら灯也は紗雪の上に倒れ込み、強く抱きしめた。
「ありがとう。」
灯也が紗雪の耳元でそう囁くと、紗雪は灯也を抱きしめ返し「凄く幸せを感じました。」と灯也の首元に顔を埋めたのだった。



