珈琲休憩が終わると、灯也と紗雪は街の中に散歩兼買い物へと出掛けた。
紗雪は、神蔵家へ家政婦として越して来てから、ほぼ神蔵家の中で過ごしていた為、街並みを歩く事が新鮮でワクワクしていた。
「あ、可愛い。」
そう言って、ショーウインドに飾られているマネキンが着る服に目を輝かせる紗雪。
灯也が「紗雪に似合いそうだね。この店入ってみようか。」と言うと、当然のように紗雪は遠慮したが、「いいから、見てみるだけでもいいだろ?」と言い、紗雪の手を取り、その店へと入って行った。
「わぁ、可愛いね。これとかどう?紗雪に似合ってるよ?」
「可愛いですね。」
「じゃあ、これ買おうか。」
「えっ!」
「あとは、どれがいい?」
そんな会話をしながら、何だかんだ何着か購入し、二人は店を出た。
「申し訳ありません。こんなにたくさん買っていただいて、、、。」
「えっ?そんなに買ってないよ。さて、次はどこに行こうか。そういえば、お腹空いてない?」
「ちょっと空きました。」
「じゃあ、ご飯食べに行こうか。」
そう言い、飲食店を探し、二人はある中華料理店を見つけ、そこに入ることにした。
「わぁ、良い匂い。」
「紗雪、中華は好き?」
「はい、好きです。しばらく食べてはいませんが。」
そう話しながら、二人は店員に案内されたテーブルへとつく。
二人はメニューを見ると、灯也は回鍋肉定食、紗雪はシンプルな炒飯を注文した。



