初恋は実らない?

蓮のその呟きを耳にして蘭は振り返る。するといつもより近い距離に蓮がいた。蘭は「な、何?」と後ずさる。すると手を優しく取られた。

「俺、ずっとお前のこと好きだ。蘭が俺の初恋なんだ」

「えっ……」

「俺のこと、眼中にないのはわかってる。だからアピールしてくから!」

果たしてこの初恋は実るのか。その答えが見えるのは少し先の話である。