―――桜ヶ丘女子大学・西キャンパスにて
「朝美(あさみ)ー!こっちこっち!」
キャンパス内に響き渡った声に反応して、ストレートヘアのよく似合う女の子が振り返った。
「あ、裕美(ゆみ)ー。」
朝美と呼ばれた女の子は声の主を見て笑顔で手を振った。
「もー、朝美は目を離すとすーぐ居なくなるんだから!」
パーマをかけたショートヘアの裕美が息を切らしながら走ってきた。
「ごめんごめん。」
朝美は大して悪びれた様子もなく、笑顔で謝る。
2人はそこらへんに居る大学生と何ら変わりない、ごく普通の女子大生だ。
真面目でちょっと天然の朝美と、おしゃれに気を使う積極的タイプの裕美。
2人は桜ヶ丘女子大学1年生、大学にもそろそろ慣れ始めた7月のことだった。
「ここ、なに……?」
さすがの朝美でも、その時だけは不安の色を隠せなかった。
「まあ、まあ、ついてくればわかるって!」
裕美が慣れた足取りで先に行くものだから、朝美も一瞬躊躇しつつも後を追ってその階段を駆け上がる形になってしまった。
朝美は自分が何故こんなところに来てしまったのか、今更ながらに自分の優柔不断な性格を後悔することとなる―――――。
「朝美(あさみ)ー!こっちこっち!」
キャンパス内に響き渡った声に反応して、ストレートヘアのよく似合う女の子が振り返った。
「あ、裕美(ゆみ)ー。」
朝美と呼ばれた女の子は声の主を見て笑顔で手を振った。
「もー、朝美は目を離すとすーぐ居なくなるんだから!」
パーマをかけたショートヘアの裕美が息を切らしながら走ってきた。
「ごめんごめん。」
朝美は大して悪びれた様子もなく、笑顔で謝る。
2人はそこらへんに居る大学生と何ら変わりない、ごく普通の女子大生だ。
真面目でちょっと天然の朝美と、おしゃれに気を使う積極的タイプの裕美。
2人は桜ヶ丘女子大学1年生、大学にもそろそろ慣れ始めた7月のことだった。
「ここ、なに……?」
さすがの朝美でも、その時だけは不安の色を隠せなかった。
「まあ、まあ、ついてくればわかるって!」
裕美が慣れた足取りで先に行くものだから、朝美も一瞬躊躇しつつも後を追ってその階段を駆け上がる形になってしまった。
朝美は自分が何故こんなところに来てしまったのか、今更ながらに自分の優柔不断な性格を後悔することとなる―――――。