「椿沙、、、さすがに、この人数を相手にするのは、、、」
翔真がそう言うと、椿沙は落ち着いた様子で「大丈夫。わたしを誰だと思ってるの?あのじーちゃんの孫だよ?」と言い、空手の構えをした。
椿沙の言葉に翔真は自分が情けなくなった。
椿沙がこんなにも強くあろうとしてるのに、俺は何ビビってんだ?
そう思った翔真は、肩に掛けていたスクールバッグを横脇に投げた。
それを見た椿沙は「翔?」と驚く。
「俺だって、、、男だ。」
翔真が気合いを入れ、慣れない構えをした時だった。
「何だ、騒がしい。」
そう言い、近付いて来たのは薄手のシャツにモモヒキ、腹巻姿で下駄を履いて歩いてきた光哲だった。
「じーちゃん。」
「何だ、こいつら。椿沙の友達か?」
「こんなの友達なわけないでしょ。」
そんな会話をする椿沙と光哲を見て、「何だ、そのじーさん!」と嘲笑う門倉。
すると、門倉側の一人がある事に気付く。
「か、門倉さん。あのじーさんの首見て下さい。」
「はぁ?首?」
門倉は光哲の首元を見る。
光哲の首を見た門倉は、一瞬にして顔が青ざめていった。
そう、光哲の首には蘭越組だった時のライラックの家紋が彫られていたのだ。



