「はっ?何言ってんの?」
「あの時は本当にごめんなさい、、、。わたし、入学した頃からずっと翔真のことが気になってたから、告白された時、、、嬉しくて。」
「じゃあ、何であんなことしたんだよ。俺を試したんだろ?」
「それは、、、本当に反省してる。だから、」
「悪いけど、俺、、、好きな奴いるんだ。」
翔真がそう言うと、里佳は目を見開き、それから「もしかして、、、蘭越さん?」と言った。
言い当てられた翔真はドキッとしたが、素直に「うん、、、。」と頷いた。
「そっかぁ、、、蘭越さんか。それなら、仕方ないなぁ。」
「えっ?」
「蘭越さんには敵わないもん。翔真の好きな人が蘭越さんなら、スッパリ諦められる。」
そう言って、目を潤ませながら里佳は微笑んだ。
「わたしさぁ、翔真にフラレてから、少しの間、門倉と付き合ってたんだぁ。凹んでるわたしを慰めてくれて、良い人だと思ったから。でも、、、それは最初だけで、思い通りにならないと暴力を振るうDV男だって分かって、怖くなって別れたいって言ったの。」
里佳はそう言いながら涙を流し、「でもね、」と話しを続けた。
「門倉がなかなか別れようとしてくれなくて、、、また暴力を振るわれそうになったの。そしたら、蘭越さんが助けに来てくれた。」
「椿沙が?」
「うん、、、学校の陰でカッターを持って門倉に脅されてる時に、蘭越さんが来て、、、門倉の手を蹴り飛ばして、助けてくれたの。」
その里佳の言葉を聞き、翔真はあることを思い出した。
一緒に帰る約束をしている時に校門前で待たされて、やっと来たと思った椿沙は脚に怪我をしていた。
あれは、里佳を庇う為にカッターを蹴り飛ばした時についた傷だったんだ。



