歩くリラ冷えの風


それから、1週間程経った時のことだった。

今日も椿沙にラーメンに誘われていた翔真は、学校の校門前で椿沙のことを待っていた。

最初は玄関まで一緒に来ていたのだが、急に椿沙が「翔、先行ってて。校門のとこで待っててくれる?」と言い出したのだ。

「椿沙、遅いな。何やってんだ?」

そう呟きながら、翔真は石ころを足で転がしながら待っていた。

すると、「翔、お待たせ。」と椿沙の声が聞こえた。

椿沙の声にふと顔を上げ、椿沙の方を見た翔真は「何してたんだよ。」と言い終わったところで、ある事に気付いた。

「椿沙、、、その脚、どうしたんだよ。」
「えっ?」

そう、椿沙の右脚の脹脛から血が流れていたのだ。

「あちゃ〜。わたしとしたことが。」

椿沙は自分の右脚の傷を見下ろしながらそう言うと、スクールバッグから絆創膏を取り出し、傷がついた箇所に絆創膏を貼った。

「何かあったのか?」

翔真がそう訊くと、椿沙は「別に大したことじゃないよ。さっ、ノブさんとこ行こ。」と言い、歩き出した。

翔真は何があったのか気になったが、それ以上は敢えて訊かず、椿沙と共にノブさんのラーメン屋へと向かったのだった。