「おはよ」
びっくりとして見上げると、そこには私の幼なじみ、冬夜がいた。
「寧々、また寝坊したの?」
「うん、そうだけど、もうギリギリなのに、どうしているの?」
「寧々がどうせ寝坊してるだろうなーと思って心配で。とりあえず行かないと遅れる。いこ。」
「うん,ありがとう。もう、毎日来てもらって申し訳ないよ…」
「もしきたくなかったら、全然こなくてもいいんだからね?」
「来たくない日なんてない。それに,俺は寧々が心配だからさ」
ちょっと小走りで学校までを行く。でも、冬夜は普通に歩いている。冬夜は足が長いから、早く歩けちゃうんだ。
いつも私のペースに合わせてくれているから、今はとっても早く感じる。
「冬夜,待って…!」
あとちょっとのところで疲れてきた私は、冬夜を止めた。
「あとちょっとだろ。もう仕方ない、ほら手。」
冬夜の手を取り、走ったおかげで、どうにかホームルームに間に合った。

