確かに。
でも、あまりの戸惑い具合に思わず私が笑うと、ケイスケも我慢してたのか釣られて笑った。


「まぁまぁ。」とマコトを振り向かせ背中を押し、ケイスケもヤヨイさんの両肩に手を乗せ振り向かせるとそのまま背を押して歩いた。



「まぁまぁ。」

「はぁ?意味わかんねぇんだけど!」

「まぁまぁ。」


はてなだらけの表情のマコトと、ケイスケに触れられまんざらでもない表情のイケメン好きのヤヨイさん。
二人を店の奥のいつもの席、みんなが待っている場所へ誘導した。

友達になったなんて言ったら、きっと驚くだろうな。
でも、きっと良かったって言ってくれるはず。


「ただいま!」


戻った私達4人、それぞれバラバラな表情にわけがわからないのか、ケンジさんもリョウさんもアツシも戸惑っているような微妙な表情で私達を見ている。

ケンジさんがマコトを見る。
マコトは知らないっという感じてぶんぶん首を横に振り、首をかしげた。


「何か、心配ご無用って感じ?」


リョウさんがふざけ口調で言った。
私はリョウさんに笑顔だけ返す。


「では、改めて紹介しますね。」


私がそう言うと、ケイスケは姿勢を正した。
そして、私が続きを話そうとした瞬間だった。


「ちょっ、ちょっと!待て!!」


ケンジさんが、大きな声を出して立ち上がった。


「な、何を言う気だよ!
アカリ、お前大丈夫なのか?!
いや、俺が大丈夫じゃないのかも…。」


ぶつぶつと語尾がどんどん小さくなっていくケンジさん。珍しくうろたえたような姿にみんな苦笑いしている。

ケイスケは大きく息を吸い呼吸を整え言った。


「アカリの……」

「!!あ~~~~~あ~~~~~あ~~~~」
ケンジさんが子供みたいに大きな声をだし邪魔をした。
吹き出すケイスケ。
両耳に指を突っ込む大人げないケンジさん。

もう一度ケイスケが言う。
邪魔されないように今度は一気に言った。


「アカリの」
「あ~~~~~~!!あ~~~~!!」
「友達のケイスケです!」
「なんだとゴラ~!!もういっぺん言ってみろっ!!」


一気にケンジさんがケイスケに掴みかかった。


「「!!ハァ~~~~?!」」


まるでマンガの様な状況に、みんなが一斉に声をあげた。