「かなこの、ため?
なに言ってるの??」

…ここまで言ったら仕方ない。
言うしかないか…。

ガラガラガラ…

「よっ。ひさしぶり!美佳っ。
さっきぶり。凛」

「「誠!」」

今来たやつは、佐原誠。俺と同じクラスで中学生からの親友。

「こいつはな~!
ほんとーにかなちゃんのためにあんな態度をとってるんだぁ!気持ちは前からずっと変わらなくて、いっつもかな、ちゃんの話しかしなくて…イテッ!…叩くなよ凛…」

「なにベラベラ喋ってんだよ…。
恥ずかしいだろ…。おい高澤…さっきのこと、佳奈子には言うなよ」

「あ、うん…。っていうか、どゆこと!?」