やはりガブリエーレは水面下でシールカイズ王国の大臣たちと連絡を取りながら、スリーダイト帝国の傘下に入る準備を進めていたらしい。
ジャシンスは税の限りを尽くして、金が足りなければ無理やり税を引き上げ、貴族たちからも手当たり次第搾取を繰り返すなどやりたい放題。
国民の怒りを買い、貴族たちからの支持もなく崩壊状態。
そんな中、皇后は男遊びに耽っていたらしい。
宰相や大臣でさえも収拾がつかなくなり、彼女たちに責任を擦り付けるような形にしようと考えていた際に、ガブリエーレからの救いの手が差し伸べられた。
だが、その条件は帝国がだいぶ有利なものだった。
彼らが政治の介入してくるのをなくすことも条件だ。
けれど彼らは自分の命が惜しいようだ。
それにガブリエーレの元で王国に関わることは無理だと判断したらしい。
魔法の恩恵も受けられることもあり、悪いことばかりではなくむしろ生活が豊かになると、納得してくれた。
基本的に貴族はそのまま領地を管理する。爵位はリセットされるそうだ。
ガブリエーレはメイジーにプレゼントをする、と言っていたがそれは宝石のことも含まれていたそうだ。
宝石の採掘や加工をすべてシールカイズ王国でできる。
それにメイジーが力を込めれば、スリーダイト帝国の大きな利益となる。
彼は一見すると暴君に見えるが、緻密な計画と根回しに脱帽である。
それからリディも以前のようにメイジー付き侍女として帝国で働くことになった。
メイジーはというと……。
「んー! 今日もいい天気だわ」
今日も島で真珠作りに精を出していた。
牛の数はいつの間にか増えて、モォ~と元気な声が耳に届く。



