仮に大翔の気持ちが本物だとして、その想いに応えられるかわからないのに同居に頷くなんて、彼の好意を利用していることにならないだろうか。
「……そんなに困った顔をしないで。美咲が嫌がるようなことは絶対にしない。ただ、もう一度好きになってもらう努力をするのを許してほしいんだ」
隣に座っていた大翔の大きな手が美咲の手に重ねられ、ドキッと心臓が跳ねた。ぎゅっと握られた手から、彼の想いが流れ込んでくる。
「これ、嫌?」
美咲は黙って首を横に振る。
「でも……まだ自分の気持ちがわかりません」
大翔の気持ちを聞いて戸惑ってもいる反面、心の奥底では嬉しいと感じている自分がいる。
けれど悠輔に裏切られたショックを忘れたいために、自分を好きだと言ってくれる大翔に逃げているだけなのでは?という疑念が消えない。



