「そういう照れ屋なところも変わってないな」
「ひ、大翔さん」
「でも、八年前よりももっと可愛くて、ずっと綺麗になった」
大翔は極上の甘く低い声で褒めると、柔らかく微笑んだ。
(こ、この声はずるい……!)
きっと今の自分は首や耳まで真っ赤になっているだろう。恥ずかしさに顔を覆ってしまいたくなるのをぐっと堪えた。
「だから、なりふり構っていられないんだ。今この機会を逃せば、君はまた別の男のものになってしまうかもしれないだろ。再会して気持ちを自覚した以上、それをただ黙って見ているなんて俺には無理だ」
どう答えるべきか、なにを言うべきか。予想外の展開に頭が真っ白になってしまって、なにも言葉が出てこない。
心臓があり得ないほど大きく暴れていて、体温がじわじわと上がっていく。
「卑怯だと思われても、美咲がフリーになったこのチャンスを逃したくない」
柔らかい微笑みから一転、獲物を狙う肉食獣のように鋭い眼差しで美咲を射抜く。



