結局、あれから大翔に促されるまま買い物を続け、スキンケア用品や下着だけでなく日用品などの細々したものまで揃った。
あとは落ち着いた頃に悠輔の家にある自分の荷物を取りに行き、兄を説得してひとり暮らしを始めるだけだ。
「ありがとうございました。結局、ほとんど買ってもらってしまって……」
「気にしないで。俺がしたくてしたんだから」
なんでもないように言うけれど、今日一日でいくらお金を使わせてしまったのだろう。金額を考えるのは無粋だとはいえ、どうしても気になってしまう。
そのまま大翔にエスコートされるようにエントランスを歩いていると。
「美咲……っ!」
自分を呼ぶ悲痛な声に、ビクッとして周囲を見回す。
植え込みの影から出てきたのは悠輔だった。
「……どうして、ここに」
「心配して探してたんだ。でもよかった、やっぱりお兄さんのところだったんだね」



