(どうしよう。お世話になっておきながら頼み事を無碍に断るなんて失礼かな……)
彼が美咲を誘ってきたということは、女性の意見が必要な買い物なのかもしれない。少し気まずいけれど、日を改めてお礼をするよりも今日のうちに済ませてしまった方が、美咲としても都合がいいような気がする。
「私でお役に立てますか?」
「もちろん」
「わかりました。ではお供します」
美咲が了承すると、大翔は嬉しそうに笑った。
食事を終え、支度を済ませた美咲と大翔は、彼の運転で銀座にある百貨店へやって来た。大翔の運転する助手席に乗るのも八年ぶりだ。
「なにを買うんですか?」
「まずは食器かな。必要最低限はあるけど、今後はもう少し色々あった方がいいだろうし」
そう言う彼とともにいくつか店舗を見て回り、「美咲はどれが一番好み?」と聞かれたため、戸惑いながらも自分の意見を伝える。



