こんがりと焼けたトーストを口にしながら、美咲は唐突な提案に首を傾げる。
「そう。色々揃えたいものがあるんだ。少し付き合ってくれないか?」
「えっと……」
頭にたくさんのはてなマークが浮かぶ。
(どうして、私と……?)
偶然再会したものの、自分たちはそれを懐かしんだり喜んだりする間柄ではないはずだ。むしろ、彼は美咲に対して嫌悪感を抱いていてもおかしくない。
けれど大翔は昨夜行くあてのない美咲を泊めてくれた上、こうして食事まで振る舞ってくれた。
それだけでも不思議なのに、なぜこのあとも一緒に過ごすような提案をしてくるのだろう。
「できれば美咲の意見を聞いて買いたいんだけど……なにか予定がある?」
大翔が少し残念そうに眉を下げた。
これから不動産屋に行こうと思っていたので、予定があるといえばある。けれど、まだ予約を入れたわけではない。



