すれ違いだらけだった私たちが、最愛同士になれますか?~孤高のパイロットは不屈の溺愛でもう離さない~


兄を頼って短期間だけ居候させてもらい、その間にひとり暮らしの物件を見つけなくては。できれば篤志にひとり暮らしを反対されないよう、早めに決めてしまいたい。

(お兄ちゃんのことだから「また一緒に住めばいいだろ」って言いそうだし)

過保護な兄の心配症なところは、美咲がいくつになっても変わらない。けれどまた篤志に頼って一緒に暮らしだしては、彼は結婚どころか恋人すら作らずに過ごすことになってしまう。

だから、美咲は家を出る際に鍵を返したのだ。もしも彼に恋人ができた時に、自分がいつでも出入りできる状態はよくないと思ったから。

篤志が美咲を思ってくれるのと同様に、美咲だって篤志には幸せになってほしい。結婚が幸せのすべてだと思っているわけではないけれど、選択肢は多い方がいい。篤志が素敵な女性に出会った時に、自分の存在が邪魔になるのだけは避けたかった。

この週末でいつくか不動産屋を巡って、ある程度の目星をつけられればなんとかなるかもしれない。

そうと決めたら早く行動しようと、美咲はベッドからおりた。そっと紺色のカーテンを開けると、昨日までの雨が嘘のように青空が広がっている。日も高く、すでに昼が近い予感がして、慌てて寝室を出た。