すれ違いだらけだった私たちが、最愛同士になれますか?~孤高のパイロットは不屈の溺愛でもう離さない~


憧れていた彼に告白され、初めての恋ができた。それだけでも自分にとっては望外な幸せだ。

嫉妬に身を焦がすほど大好きな、四つ年上の恋人。まだ学生の美咲にとって、社会人である彼との差はとてつもなく大きく感じる。

大人の男性の魅力溢れる大翔には、自分でも呆れるほど子供っぽい美咲では釣り合わないし、彼を支えられる自信もない。

(夢のような時間は、もう終わり)

そう自分に言い聞かせ、涙の滲む瞳で必死に笑顔を作る。

「今までありがとうございました」
「待って、美咲。俺は――」
「素敵なパイロットになってください」

二十歳の誕生日直前。たったそれだけの言葉を告げて、美咲は彼の元を去った。