「パイロットをしている以上、この間みたいなトラブルがないとは言い切れない。もしかしたら、この先も美咲を心配させてしまうこともあるかもしれない。でも、俺は必ず美咲の元に帰ってくる。絶対に美咲を大切にする。これから一生、俺と一緒に生きてほしい」
小箱から指輪を取り出して美咲の左手の薬指にはめると、大翔は優しげな笑みを浮かべてその指先に口付けを落とした。
まるで映画のワンシーンのようなシチュエーションも、彼にかかれば嫌みなく様になる。
けれど、それをカッコいいとか素敵だとか思う余裕はなかった。ただ嬉しくて、胸がいっぱいで、言葉にできない想いが涙となって溢れてくる。
「はいっ……。私も、ずっと大翔さんと一緒にいたい……っ」
美咲が涙ながらに何度も頷くと、大翔が包み込むように抱きしめてくれた。
「それに、ずっとずっと、私が大翔さんの帰る場所でありたい」
一度は諦めた恋が、今こうして実を結んでいるのは、大翔が諦めずに美咲を想い続けてくれたおかげだ。
ひたすらに愛を伝え、気持ちを疑う余地をなくし、信じさせてくれた。



