すれ違いだらけだった私たちが、最愛同士になれますか?~孤高のパイロットは不屈の溺愛でもう離さない~


「返してもらったって?」
「え?」
「パスポートを返してもらったって、あいつに?」

これまで話していた声よりもワントーン低い声で問いかけられ、美咲は戸惑いながらも頷いた。すると、大翔の睨むような視線に貫かれる。

「まさか家まで行ったのか?」
「ちっ、違います。会社に持ってきてもらったんです。昨日、たまたま休憩室で会った時に少し話して……」

悠輔と話した内容を簡単に伝えると、大翔は大きなため息をついた。

「彼とは同じ部署なの?」
「はい。この一ヶ月は私も彼も店舗に出向くことが多かったので、全然顔を合わせてなかったんですけど」
「これから美咲が空港店のシフトに入る必要がなくなれば、毎日のように顔を合わせるのか……」
「そう、なります、ね」

俯き気味で応えつつ、美咲はちらりと視線だけ上げて隣に座る大翔を盗み見る。依然として眉を顰め、口を真一文字に引き結んでいる。
不機嫌そうにも見えるその表情の中に、隠しきれない嫉妬の感情が見えるような気がした。