すれ違いだらけだった私たちが、最愛同士になれますか?~孤高のパイロットは不屈の溺愛でもう離さない~


「お疲れ様。もう上がり?」
「は、はい」
「そうか、気を付けて帰って」
「大翔さんこそ。今日は上海ですよね。気を付けて行ってきてください」
「うん、ありがとう。行ってくる」

大翔は嬉しそうに微笑むと、ぽんぽんと美咲の頭を撫で、そのまま颯爽と歩いていった。後ろ姿さえ素敵で釘付けになる。

(だから、職場でそういうのはやめてくださいって言ってるのに……!)

美咲は撫でられた頭を押さえつつ、彼の背中を見送った。

大翔に大切に想われているのも、惹かれているのも自覚している。もしかしたらこのスキンシップも、周囲の女性を牽制するためにわざとやっているのではないだろうか。

孤高のパイロットと呼ばれる彼が自ら話しかけ、笑顔で接している。その様子は、一緒に働く職員にとって驚きの光景として映るだろう。大翔の噂を知る者なら、『心に決めた相手』にだけ見せる表情だと一目瞭然のはずだ。

(本当に、カッコよすぎてずるい)