すれ違いだらけだった私たちが、最愛同士になれますか?~孤高のパイロットは不屈の溺愛でもう離さない~


それから夕方四時まで忙しく働き、遅番として出勤してきたスタッフに引き継ぎをして退勤した。今日はオープンから働いているため、身体はクタクタに疲れている。

私服に着替え、通勤に利用している駅に向かって空港内を歩いていると、向かいから、これから乗務するであろうクルー一行がやって来た。先頭を歩く二名の男性パイロットのうち、ひとりは大翔だ。

(夏の制服姿、初めて見た)

金の三本ラインの肩章がついた白い半袖シャツが眩しい。ジャケットを着用する冬服とは違い、爽やかな印象が大翔によく似合っていた。

彼の後ろには数名のCAが続いている。びしっと背筋を伸ばし、真っすぐに前を向いて歩く彼女たちは、やはり遠目に見ても美しく華やかだ。

あの中に先ほど耳にした〝肉食CA〟がいるのだろうか。つい気になって視線を向けていると、大翔の方も美咲に気がついた。

「美咲」

大翔は立ち止まると、隣を歩いていた男性機長に「すぐに追いつくので、先に行っていてください」と告げた。
まさか話しかけてくるとは思わず、美咲は言葉に詰まる。横を通り過ぎていくCAたちの探るような視線が痛い。