「ごめん、美咲」
大翔の悔恨が滲む声が震えている。
「本当にごめん。こんなにも不安にさせてたなんて、どうして当時の俺は気付けなかったんだ……」
「大翔さんのせいじゃありません。私が勝手に不安になって、勝手に自爆したんです。過去の恋人に嫉妬してるなんて子供っぽいって思われちゃうって考えて、大丈夫なふりをしてたから」
「……まさか、北見が美咲に接触していたなんて」
大翔の口から佐奈の名前が出ると、今でも胸がチクンと痛む。
「嫌な気持ちにさせて悪かった。でも誓って彼女に特別な気持ちは抱いてなかった。夜中の電話とか悩みの相談って、一体なんの話だ」
後悔と同じくらい困惑の色が見える。大翔にとっては些細なことで、もしかしたら覚えていないのかもしれない。
佐奈からバックヤードで聞かされたことや、友人を伴ってカランドに来ては大翔との仲のよさを吹聴していた内容を伝えると、彼の瞳がスッと冷たく細められる。



